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2010年3月24日水曜日

「医療に関する問題」は引っ越します

病気と健康の身近な問題
↑別ブログに順次、引越ししています。
医療・介護にまつわるニュース、問題を取り上げていきます。
なんでも高度先進医療と特効薬で解決するわけではありません。
もっと身近な当たり前の事に目を向けていかないと
健やかな生活はありえないと思います。
よろしくお願いいたします。

2010年3月11日木曜日

どこの業界でも・・・・

安全性重視は解雇

↑ちょっとびっくり・・・
まぁ、確率考えるとこの飛行機がそのまま飛んで落ちて
クルーの一人が声を出しにくくて誘導できなくて・・・
って現実には起こらないとは思いますよ。
でも現場の機長判断が至上命令のはず。
ついでに即日解雇が出来るんだ・・・航空会社って・・・・

もう古い話になったけれども
建築偽装の問題とか
山本病院とか
「やれっ」と強要されて犯罪に加担させられる構造はありますが
まっとうな事言って即日解雇では
そりゃあ、まっとうな事、言ったりやったり出来なくなりますね。
さすがにスカイマーク社長は怒られていましたが。
「なんで注意されんだよ!こっちはかつかつで廻して必死なのに!!」
くらいにしか考えていないのかもしれません。
だって次の日
 ↓
機長が風邪で運休
もう少しなんとかしてください。

2010年3月8日月曜日

疼痛ケアに関すること

「疼痛ケア受けたことない」が6割
(3月2日18時13分配信 医療介護CBニュースより抜粋引用)
********************************************************************************
 日本医療政策機構が実施した「がん患者意識調査」によると、
がんに関連する痛みや、がんの治療による痛みを和らげる治療(疼痛ケア)を
受けたことが「ない」と答えた人が59%と半数を超えた。
 治療方針の決定過程や、受けた治療について、
「どちらかといえば不満足」「不満足」とした理由を調査したところ、
上位を占めたのは「情報が少ない」「精神面に対するサポートが不十分」などで、
同機構では「診断や治療などの医療技術が徐々に進歩している一方で、
より質の高い療養生活を送る上で欠かすことができない部分に対する
不満が高いことが示された」としている。
**********************************************************************************
内容とタイトルがちょっとかみ合わない印象がありますが・・・

コメント欄を見ても「がんの特効薬を!」みたいな内容が並んでいますし。
「疼痛ケア」と言う概念自体がまだまだ理解されていないのでしょう。

しかして「受けたことない」が6割、と言う結果は驚きです。
もっともがんでも100%疼痛があるとも限らないので
疼痛がない人は「受けたことない」と回答するでしょう。
アンケートの質問設定と解析にちょっと疑問ありです。
「疼痛ケア」がどこまでの範囲を含んでいるかも曖昧ですし。

がんの「疼痛ケア」≒「モルヒネ製剤による除痛」と考えていいでしょう。
モルヒネ製剤以外にも使用する薬剤はあるのですが
いわゆる末期がんの疼痛にはやはりモルヒネ製剤しか効果が出ません。
このモルヒネ製剤も10年15年前と比べると本当に使いやすくなりました。
パッチ製剤なんかは3日に1回の張替えで血液濃度が維持できます。
ただ、導入の仕方にちょっとしたコツがいりますが
そんなに難しい事ではありません。
うまく導入すると劇的に効きます。

ただ、以前と変わらないのが「認識」です。
患者、そして医師双方の認識が不足している部分が大きいです。
医師でもモルヒネ製剤に関する知識不足、経験不足の人が多い。
だいたい、医師は「末期=死=敗北」と言う教育をなされているので
「末期=死」だと見切ると放棄する、逃げる習性があります。
その延長線に位置するモルヒネ製剤なんか
知る必要も使う必要もない、と言う感じでしょうか。

でも・・・頼むから「モルヒネなんて使うと中毒になる、寿命が縮む」と
患者および家族に言い放つのは止めてくれ・・・と思ったこともあります。
壮絶な疼痛で患者が転げまわっているのに
「モルヒネ使うのなんとなく怖いしどうしようもないし」
で放置している現場も見た事があります。
単なる自分の知識不足・誤解です。
自分ががんになって最後の最後まで苦痛を我慢させられたら
どうなのか、と言う想像力不足でもあります。

医療用のモルヒネ製剤で「中毒」は有り得ません。
患者に不必要な忍耐をさせるべきではありません。
使用方法が分からなければ薬剤師に相談して教えて貰うべきです。
モルヒネ製剤の形状、規格は進歩しつつ変化しています。
私も分からない面が多々あるので
かならず薬剤のプロと相談しつつ進めていきます。

患者側も以前と比べればやや受容の度合いが高まったかな・・・?
でも、本来、患者を啓蒙すべき医師のやり方に
はっきり言ってお粗末な部分が多いので
なかなかだと思います。

「麻薬」=「中毒」と言う短絡的な認識がある限り
「モルヒネによる疼痛ケア」の普及は難しい。
この図式には「麻薬」=「薬物乱用」=「中毒」と言う
もう一つのキーワード「薬物乱用」を含めて考えるべきなのですが
芸能人の薬物汚染などの影響もあり
「麻薬」→「中毒」直行認識になってしまっています。
もちろん覚せい剤やらの乱用は大問題ですが
覚せい剤と大麻と医療用モルヒネを同じ「麻薬」と
ひとくくりにしているから無用な混乱と苦痛が生まれるのです。

ちゃんと「医療用麻薬」の啓蒙をしていかないといけません。

2010年3月3日水曜日

24才 京大病院 看護師 逮捕・・・・

病院内で90歳台の患者にインスリン過剰投与・・・
24才京大病院看護師逮捕

何の目的?と思っていました。
理由が・・・うーん・・・思考回路が分かりませんなぁ・・・

「あんたの当直の時、悪くなる患者が多いね!」
みたいに言われたのか。
これはもちろん個人の責任ではなく
波みたいなものがあって
当たりまくる人と当たらない人
同じ人でも時期によって違う。
私も若い時分には「デビル」とまで呼ばれ
同じ当直に入った看護師に恐れ嫌がられた時期があったが・・・

言ったほうの言い方とか職場内の雰囲気とかにも
問題があるのかな、とも思うが。
でもそっちに傾斜すると「いじめ問題」になるし。
それで自分で投与して数値ごまかしてって何だ?
逆アピールしたい心理か?
犯罪心理学者さんの登場を願いたいですね・・・

2010年3月2日火曜日

法医学というジャンル

先週末になりますが法医学関連の基礎的な研修会に参加しました。
専門外の会に参加するのは初めてで
集まる人もカラーが違うなあ・・・と一人で感心。
検死・検案は人目につかない業務ですが
社会的に大切な役割を担っています。
警察・消防との連携をどうするか、など各地で皆さん模索されている様子。

昨年夏の兵庫県佐用町の集中豪雨の事例を取り上げての講演がありました。
スライドで見せられると改めてこの災害の規模の大きさが分かりました。
講演者は佐用町の地元のお医者さんで
なぜここまで水害が拡大したかも分析。
もちろん気象条件が主たる原因ですが
川に架かっている橋の構造にも問題があるそうです。
「私が子供の頃は少し増水すれば橋は簡単に流れた・・・」
現在は強度の高い立派な橋になっていて
すると増水すればごみや木が流れてきて橋げたに引っかかる。
そこで水がせき止められた形になるので
水は両横の市街地にあふれ家屋・人的被害が増す。
・・・・・高知の沈下橋の構造の逆ですね・・・・
インフラは大事ですが
大きい事、強い事が最善ではない、と言う概念が必要ではないでしょうか。
法医学とは直接関係が無い要素かもしれませんが。

インフラと言えば検死・検案の業務だってインフラなのですが
どうも人手不足、社会的な理解不足の面があるようで
各方面の方々が現場で苦労されている側面も見えました。
かと思うと「協力を申し出たのに必要ないと断られた」とか
お互い微妙にあてこすりをしていたりでおかしかったですね。

2010年2月23日火曜日

「よかれと思って」は仇

本日の往診は件数こそ少ないが新規が加わってかなりヘビー。
外来に来れなくなる→家人が薬だけ取りに来る
のパターンに陥った人には出張、と言うわけ。
介護保険のからみもあるしコンサルタントの側面が強くなる。
もっとも、医療のそして医師の本質はコンサルタント業だと思っているが。
投薬の手術の技術的な面ももちろん大切だが
大前提として「送り手」「受け手」の同意・合意がないと
いくら最先端・最高の技術を施してもそれはおせっかいに終わる。
今の世の中、患者も医者も情報過多で
何か余計な処で力を消耗している気がしてならない。

今日のテーマは「よかれと思って」
元来の性格に痴呆も加わって入院させれば暴力を振るうわ
思い通りにならないと当り散らして支援を拒否るわ
家族もよりつかないわで難儀しているじい様がいる。
要するにだだっ子の延長なのだが70をとうに超えてだだっ子では困る。
困るが仕事として関わる者はかかわらざるを得ない。
予想はしていたが往診も「あれもいらんこれも気に食わない」で拒否。
「薬もいらん」と怒鳴り散らすし、服薬管理もままならないため撤退。
担当のケアマネさんが自分も怒りながらも熱心に調整はしてくれているのだが。
このケアマネさんは本当に粘り強く熱心にしてくれるので
わたしも可能な限り調整には応じる。
それはいいのだが、このケアマネ氏、ぽろりと
「よかれと思ってやっているのに」全部拒否られる、と口走る。
うーん・・・
こっちの「よかれ」と相手の「よい」が一致する事ばかりではないのだけれどもなぁ・・・
熱心に仕事をするあまり相手のペースに飲み込まれている感じ。
相手がある一定以上の理解力を持って同意する方向をむかないと
こっちの「好意」もかえって仇になる。

本日は同様のパターンが3件発生する。
もう1件は病院職員の家族との問題。
もう1件は私用の出来事なのだが
途中でメールががんがん錯綜するので無視できず。
共通するのは「よかれと思って」
立場・状況としては全部違うのだが
こんな話が同じ日に起こるのはかなり珍しいな、と思う。

「よかれと思って」何かをする時のヒトの心理とは何だろう。
善意が行動の発端である事は間違いない。
それが仕事でも善意がなければ始まらないだろう。
しかしてその「善意」にはどうしても「我」が入る。
送り手も人間だから「よい事をしてあげたのだから感謝して欲しい」と思う。
意識・無意識はともかく何%かは絶対「みかえり」を期待する。
期待するのが当然だとも言う。
聖人・聖女ではないから、普通の我々は。
そこを押し返されると「ハラがたつ」
始めは「仕事だから」「親だから」「大切な友達だから」と理性で我慢するが
どこかで限界を超えるとヒートアップ。
そうなると自我と自我の押し合いになって、これは絶対に解決しない。

職員が私の部屋に来て親の相談を延々とした挙句(相談はかまわないのだが)
「よかれと思って・・・」と口走るので
「そこが邪魔!」と釘を刺す。
「あなたが"よかれ"と言う思いを抱きながら接しているうちは解決できない。
お互いの"よい"内容が違うのだから。
親といえどもそこは割り切って"よかれ"を捨てて付き合わない限り無理」
はっきりとそう言う。
そうですね・・・と言いつつも「仕事だと割り切れるけれども親だと・・・」とも言う。
その心情は分かるが、だからかえって厄介なのだ。
その親さんは疾病の後遺症がストレスになっているので
扱いが更に難しい。
外では普通の顔をして家庭内でいらつく=家族への甘えの下手な表現の
パターンにはまって抜けられない。
実はその親さんが発症した時、気がついた私が院長命令を無視して
強引に専門病院に転院させて、生きて家に帰る事が出来た経歴がある。
しかし、後遺症の出方がやや複雑だったこともあり
新たな問題を抱える事になってしまった。
・・・こんな事ならば見逃して重症化、落命させた方が
本人も家族も苦しまなかったのではないか・・・・
これは私の「よかれと思って」が結果、仇になった形。
少なくとも意識して見返りや感謝を期待したわけではない。
仕事として当然の事を推し進めたつもりなのだが複雑な思いである。
「よかれと思って」が葛藤となり
「命を救う」が新たな苦しみの火種となる。

平穏に生きるというのは実に難しい。

2010年2月15日月曜日

嘘も方便とは言うけれども

いきなり注意を受けて「車を動かせ!」と言われる。
何の事か分からないので確認。
起こした事に関しては私が悪かったのだが
実害が生じたわけではなし第一、注意の内容がとんちんかん。
それを抗議しに行ったら
「そんな事は言っていない!」
って・・・・5分前に自分で言った言葉を忘れて開き直り?
多分、大人しく黙っていると思った相手だからケチをつけて
その相手が抗議に押しかけたから慌てたんだとは思うのだけれども。
本当に忘れたたのか?ならばそれは健忘・痴呆ですね。病院か施設にどうぞ。
保身のための嘘なのか?
それとも自分の中では真実なのか?

今回は仕事以外の処でやられたけれども
もちろん仕事の場でもやられる事はある。
多分「大人しい」「優しい」から「弱い」「反論・抵抗しないだろう」と
決め付けてなめて調子に乗って突っかかってくる。
私も昔よりはかなり堪忍袋の容量が大きくなったので
ぐっと堪える・・・でも容量には限界がありますよ。
そこで意図的に堪忍袋の緒を切ると
「そんな人だとは思わなかった・・・・」と批判。
勝手な人たちだな、自分の判断違いを棚に上げて。

更にはこっちが攻勢に打って出ると
平気で嘘をついて逃げる人がいる。
確実にいる。
多分、嘘をついている意識はもう無いのだろう。
処世術として身に染み込んでいるのだから。
人としてみじめだとは思うが本人は自信満々だったり特に意識はしていなかったり。
これを経営者や上司、同僚にやられるときつい。
死にかけの患者を前にもっともらしい事をもっともらしい顔付で言って
逃げる医者に何人にも会った。

個人的なキャラからそういう力の勾配がかかってしまう事もある。
更には年齢、職業、性別の違いからも擦り付け合いが起こる。

弱者に責めを負わせて生き残るのが強者なのか?
それは本当の強さなのか?

そうは言っても威圧的・脅迫的にやっておかないと
つけあがって全てを擦り付けてくる「弱者」も確かにいる。
弱い立場を逆手にとっての思考停止・責任回避が人生の全て。
「怖いヒト」のふりをするのも難しい。

懐を深く、堪忍袋の容量を大きく育てていきたいとは思うが
それをやればやっただけ
そこに投げ込まれるモノがどんどん増える。
処理能力がまだまだ低いのだと思いそのつど反省するのだが
本当に反省が必要なのはどっちだよ、と思う事もしばしば。
声が大きいモン勝ち、言ったが勝ちの世の中には疲れる。

2010年2月12日金曜日

生きている?

B施設は最近、平穏無事・・・
と、思っていたら昼前に慌てた様子の電話が・・・
「××さんのN-Gチューブが詰まりました!」
流動食を注入するのに鼻孔から胃へ留置している管ね。
まあ・・・そろそろ交換時ではあったので繰り上げて交換しても・・・
「じゃあ、○○さんも一緒にお願いしていいですか!?」
いいですよ・・・施設の送迎の御都合にあわせてどうぞ・・・・

昼の注入が出来なくなったのであわててかっ飛んできた。
交換自体は大した手技ではない。
ただ、一応、レントゲンで管の先端確認をしなくてはいけないなど
終了までそれなりの時間がかかる。
昼休みにかかってしまったので手薄。
はっきりとは言わないが休憩時間を施設の高齢者にとられたくない
と態度に出す看護師だっている。
やりにくいなぁ・・・・

処置終了、確認OKで送り出す。
遠ざかる送迎車を見送りながら改めて疑問が・・・
「あれっ?あの二人、なんでN-Gチューブなんて入っているんだ?」
私が赴任する遥か以前から注入を続けている人たちで
私はその辺の経緯を知らない。
脳梗塞後遺症なんかで食物を飲み込めない→N-Gチューブか
胃ろうから栄養剤を注入して生命を維持するしかない
そのへんの流れなのは間違いないが・・・

他の施設や病院でもよくこんな問題に行き当たる。
精神・人格は荒廃し、眠り続けるかうめき続けるか。
どう予防策をとっても繰り返す皮膚トラブルと
進行する関節の拘縮。
面会に来る家族はいないか、来ても
孫の写真なんかを周りの壁に貼って励ましたつもりでそそくさと帰る。
生きている?
これって生きていると言うのだろうか?

人口呼吸器と同じで
注入食管理もいったん導入してしまえばはずす事が出来なくなる。
はずせば「餓死」するからだ。

「体が温かくて心臓が動いていればそれでいい」
そう言い切る家族もいる。
器械に囲まれ管だらけになってもいいんだそうだ。
「一秒でも一日でも長く"生かす"のが家族の努めだし医者の仕事だ」
昔、そんな風に言われた事もある。

家庭、施設、病院。
それぞれの立場がありその時の状況がある。
だから一概に決める事は出来ないが
「その人の人生の質」を配慮しないで
機械化した環境を与え空虚な延命行為を続ける事に
もう少しは懐疑的になってもいいんじゃないかとよく思う。
そして「死んだ」のに「殺された」と文句をつける家族は
普段、ろくに見舞いにも、ましてや看護・介護にタッチしない
立場の人が多いのも事実だ・・・・

「死ぬ」前にちゃんと「生きて」きたのか?
他人にあれこれ言う前に自分がちゃんと「生きて」いる自信と確信があるか?

それが大切ではないんだろうか。

2010年2月9日火曜日

やりますねぇ・・・・

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100209k0000e040069000c.html
この理事長はもちろんスゴイ悪人だが
ここまでやっていたとはちょっとやはりスゴイ。

でも、はっきり言って、こういう構図(トップが下に強要して自分は逃げる)は
どこにでもある。
医療以外の分野でももちろんあるでしょう。
巻き込まれないように、押し付けられないように気をつけましょう。

また、この理事長は「生保囲い」をやっていたわけですが
他にも「高齢者囲い」「精神疾患囲い」「障害者囲い」等々・・・・
これまた同じ構図は蔓延している、と言うか普遍的なので
自分がそういう構図にはめられて搾取されていないか
よくよくチェックする必要がありますよね・・・疾病に限らず。

「理事長」で思い出したこと。
某病院であくどいゴリ押し理事長に会った事がある。
診療の内容にまで事細かくあれこれ指示してくる。
なので、てっきり医者だと思っていたら・・・・
「理事長?あ、あれ、元・医者」
「元・医者」ってなんだ!!?
と尋ねたら
「医師免許取り上げられたらしい」
・・・・って、どんだけ悪い事、しでかしたんだ!!?
かなり悪い事やっても「停止」くらいなのでは・・・・?
それ以上は怖くて確かめられなかったけれども・・・
そこはバイトだったし、あまりにあまりなので強引に辞めた。
よかった、と今でも思っている。
まあ、他の処も似たりよったりではありますがね・・・・

2010年2月1日月曜日

何の目的?

入院患者から高濃度インスリン

インスリンで云々・・・の見出しで
「また・・・旦那にインスリン打って殺そうとしたのかしら」
と思い開けてびっくり。
90歳代、しかも入院中。
入院中の点滴内に混入とは念が入っています。
よほど恨みがあるのか財産が早く欲しい人がいるのか?
それとも愉快犯だったら・・・・それが一番コワイですよね。

2010年1月28日木曜日

"鈍い"は最強

特別養護老人ホーム。
身体的・精神的に廃絶して家庭・社会から除外された
高齢者の隔離場所・・・
きつい言い方のようだがはっきり書くとこうなる。
社会のルールと言うものがある。
その枠組みに納められない個体を隔絶する施設は
他にもあるし、社会が組織である限り、それらの施設の存在は必要だ。

高齢者介護の問題はちょつとやそっとでは書ききれないし
すこしずつ触れていくつもりだが、
今回は職員側の問題について。

施設の規模、様式によってやや違いがあるが
特別養護老人ホームとなると
実際の世話に当たる「介護職」
疾病・怪我が生じたときに対応する「看護師」
が常勤、非常勤を交えて配置されている。
そしてその医療面の統括・責任者として医師が居て
この医師はたいていの場合、「嘱託」として携わっている。
入居者の急激な熱発や怪我が起これば看護師(医務室)から連絡が入る。
その程度・状況によって投薬をしたり入院・転院の指示、手配をする。
また医師は1週間に1回程度の割合で施設訪問(回診)を行い
現場での診察、判断、相談を行っていく。

・・・・の筈なのだが・・・・・

職種は異なっても高齢者にかかわる医療従事者はおおむね4つに分類される。
①とにかくイヤイヤ型・・・・・認知症(痴呆老人)にかかわるのはとにかくイヤ。
               そういう仕事はヒエラルキーが低いし汚い。
               どうせ年寄りだし治療も何も出来ないし。
               痴呆と癌末期も同じハコに入れて逃げる。                              ↑賢いお医者さんがよくやる。
               「する事ないもん自分の仕事じゃないもん」
               が常套句だが実際は知識不足の事が多い。
               医者に限った話でもないが・・・・
②とにかくコワイコワイ型・・・嫌悪より恐怖が先立つタイプ。
               介護職・ヘルパーに多い。
               「自分の担当の時に何か事件が起きたら
               と責任をとらされる!」と思い込むあまりに
               (実際、責任なんて誰も擦り付けないのだが。
               職種によって業務内容と責任分担は
               明確に決まっているのだし。
               ただ、勤務時間に事故・死亡があると
               減給される施設があるとは聞いた事がある
               入所者の息が止まって冷たくなっていても
               「異常なし」と申し送ってとっとと帰る。
               怒られて減給されるのは次の勤務で発見・報告した奴)
               ちょっとした変動で大騒ぎをして逃れようとする。
               例)「××さんの体温が37.2度なので
                 救急車で病院に行きます!」                                  あと、疾病に純粋・原始的なタブー・嫌悪を感じるのか?
               入所老人にたまたま癌を見つけてしまい(無症状)
               「○○さんに癌が見つかったから」と正直に言ったら
               介護職に仕事を放棄された。
               触るのがイヤらしい。感染症扱い。
③とにかく治したい型・・・・・何でもかんでもすぐ検査、すぐ入院と
               騒ぎ立てごり押しをするタイプ。
               本人が痛がる苦しがるでなければ静かにして
               あげていればいいのだが主張して譲らない。
               切り札は「何かあったらどうするんですか!」
               「施設対応の限界だから入院させて下さい!」
               どうするもこうするもあなたの責任にはしないんですが・・・
               ①のイヤイヤ責任のがれと
               ②のコワイコワイが合体したようなもの。

④まともに接する型・・・・・・高齢者問題をきちんと考えて知識と経験に裏付けられた
               普通の対応と判断をしてくれる人。残念ながら少ない。

もちろん、職員側だけの話ではなく
入所者の家族にも①-④パターンがあって事態が迷走・複雑化・分裂していく・・・

で。
もちろん一概には言えず、個人攻撃をするつもりはないのだが
「トンデモ施設」「トンデモ看護師」に付き合わされる事が多々あり
かかわった方が職場放棄したくもなる場面も出てくる。

某特別養護老人ホームの主任看護師C。
以前から②+③だとは思っていた(ひょっとして①も・・・?)
何か事あるごとに勝手に採血して病院に持ってくるわ
「あの検査をしろ、この薬を出せ」と向うから指定してくる。
その判断、指定が医学的・常識的に見て正しければまだしもてんで見当はずれ。
ある時などは・・・
「××さんのおしっこが紫色なんです!」
・・・オムツの吸水基材によっては変色して見える事もありますよ・・・
そう説明したのだが電話とFAXで同じ事をがんがん報告してくる。
挙句の果てには「採血しましたから結果を見て指示を下さい!」
・・・って・・・検査かけるならばせめて検尿だろうが・・・!

こんなのは氷山の一角。
そんなトンデモ報告、ゴリ押し検査・入院依頼ばかり繰り返している。
何回も病院側から注意したが引っ込まない。
先日、私がその某施設に行こうとして重い腰を上げると
ケアマネとして関わりのあるA氏が嬉しそうに報告をくれた。
「C主任ですね、昨日、師長さんにとっちめられていましたよ」
熱発した入所者を連れてきたのはいいが
「この人、股関節を痛がっているんです!
股関節のレントゲンを撮ってください!」
って・・・聞けば外傷のエピソードがあるわけでなし関節部が腫れている訳ではなし。
39度も熱が出れば関節だって痛みますがな。
と、その時に対応した院長は胸部レントゲンだけをオーダー。
するとC主任、自分の意見が聞き入れてもらえなかったために
レントゲン室に来てレントゲン技師に
「股関節を痛がっているんです!レントゲンを取らなくていいんですか!」
と散々まとわりついた・・・らしい。
「業務妨害だ!大体、それをオレに言ってどうかなると思っているのか!」
とレントゲン技師は怒り出すわ、C主任はそれでも引かないわ・・・
現場で「・・・これはおかしい?」と思えばオーダー医に連絡して
追加、変更を示唆する事はあるし、それは正しい行為だ
(器量のない医者は怒るけれども)。
C主任、「痛がっている」→「折れているかも」→「レントゲンを撮っておかないと」
という思考ループに入り込んで譲らない。もちろん
「何かしておかないと私の責任問題になる」
「病院で検査して貰っておけばその先は病院の責任だ!」
という保身が先にたっているのは今までの行動からみえみえ。
・・・保身は誰でもしますよ・・・大切な事だ。
だけれども状態把握、判断もせずに証拠作りばかりに走られて
こっちの業務を引っ掻き回されては・・・
ついに師長がC主任を大説教。
「"あんたには看護師としてのプライドは無いのか!"まで言っていましたよ」
自分もこれまでにC主任にてこずっているケアマネA氏は
にこにこしながら一部始終を話してくれる。
「私も横で聞いていたけれど師長さん、きつかったわぁ」
と、ケアマネB氏が合いの手を入れる。
「私だったら次の日、仕事できなくなるくらいに落ち込むわぁ」
「そこまで言われて昨日の今日ですからさすがに懲りて
態度が変わっていると思いますよ」A氏。「よかったですね」
「いや・・・そうは思えない・・・」と私。
「あの人は変わるわけが無い・・・と思う・・・」

変わる、と言うのは自分が「変えたい」と言う願望や必要性を感じて初めて
「変わる」方向を向くのではないのか・・・?
怒られたくらいで「変わる」のならばとっくに変わっているのでは・・・・

ここ2ヶ月は私もわざとツンケンと接していたので(なんでこんな疲れる演技をしなくては・・・)
私に対してはかなりびくびくモンのC主任。
しかして、ちらりと回診ボードを見ると
入所者の名前の横にあれこれ薬剤名が既に書き込まれている。
(ほら、来た来た・・・。初めから自分で処方を決めているよ。
その通りの薬剤を出さないとふくれっつらして繰り返しFAX流してくるし
「別のを出してもらったら副作用が出た」まで言うんだから・・・
ちっとも変わっちゃいないよ・・・・)
しかも、本日は胃ろう挿入部が汚くて痛がる人が・・・とかぐちぐち言い出す。
見ると大した浸出液は出ておらずはっきりとした感染兆候もない。
「ちゃんと水道水か生食で洗浄して乾燥、清潔に・・・」
「それはやっています!」
そう返されちゃあ・・・私、無言になる。しかも
「12月にそちらに入院した時にチューブ交換してもらって
帰ってきたらこんな風に汚くなっていたんです!」
げっ・・・喧嘩売っているのか?
大体、うちでは基本、胃ろうを扱わないので交換なんてしないはずだが。
「本当にうちで交換したんだね?」
と低音で念を押す私。するとトーンダウン。
「12月初めにチューブ交換の予定があって××病院に行く予定が
そちらに入院になっちゃって・・・その間にしてもらったと・・・・」
とあわててサマリーをめくり始める。
おかしいだろう・・・・
「ちゃんと事実関係を調べてから報告しなさい・・・」
更に低音の声を出す私。C主任、パニック。

あまりにもおかしいので帰って病棟・事務・師長総出で確認。
「していないよ」
「うち、物品置いていないもの。するわけないし」
「大体、交換してくれってちゃんと依頼したの?」
「何も書いていないわよ」
「看護記録では胃ろう部の状態に異常はないわね」
記録だけではなく病棟看護師の記憶も呼び起こしてもらって喧々諤々。
すると・・・C主任から電話が・・・・
まず師長が応対。
「交換なんかしていない!ちゃんと依頼・申し送りはしたの!?
こっちでは感染なんて起こしていないわよ!」
と畳み掛けると「勘違いで・・・すみません・・・」とへこへこ謝っている様子。
私に変わってくれと言うので変わってみる。
「××病院に行って診てもらったらいいんですよね・・?」
「(ちゃんと清潔保持すれば治まる程度なんだよっ!
それをあんたが言わせないんだろうが。
やる事やれと言えばやったと言い張るし・・・ああくたびれた)
行ったらぁ・・・好きなところに気の済むようにぃ・・・
どっちにしろチューブ交換予定は12月だったんでしょ・・・
遅れているんだからとっとと行ったらぁ・・・・」
「チューブ交換は4月の予定なんですが××病院に行ってもいいですよね?」
・・・・はぁ?
「さっき、あなた12月初めに予定が挙がっていて
その時にこっちに入院したから・・・とか言ったわよね・・・
4月ってなによ・・・・(←爆発3秒前の超低音読み)」
「あ、別の人と勘違いしていましたぁ」
「それは勘違いじゃない!うそつきだっ!」
待っていましたとばかりに爆発するわたくし。
「今、調べたら別の人のサマリーを見ていまして・・・」
「何で前もって調べてからこっちに言わない!いつもそうだっ!
基本的な病態把握、段取り確認も出来ないでいい加減な報告ばかりして!!」
計算して怒鳴っているのだが、普段、温厚で通っている
(と言うか温厚で通してしている、筈の)私の爆発に周囲どん引き。
「きちんとした申し送りも出来ないくせに検査はこれをしろの
薬はこれを出せの!出したら出したで副作用が出たと文句ばかりつけて!
先日、師長からも言われたばかりでしょ!
ウソの報告されちゃこっちはどう判断したらいいのよ!」
「すみませすすみません(おろおろ)ち、ちゃんとやります・・・
これからちゃんとやりますから・・・変えますから、変わりますから・・・」
「変われるなんて思っちゃいないわよっ!」
ガチャン。

その後、師長が説教の追加がてらにマイルドとりなしの電話をしてくれていた。
「・・・なんであの経験年数の看護師に
基本の基本の清潔操作・概念を教えなきゃいけないのよぉ・・・」
師長もぼやく。
「施設だからとかそういう問題の前に人間性の問題ですなぁ・・・
考えない確かめない放棄しっぱなし逃げる事だけを考えている・・・」
「私と先生を怒らせたから少しは懲りたかしら?」
「いや・・・期待しないほうがいいと思いますねぇ・・・・」
怒られても怒鳴られても思考停止状態の相手には通じないだろう。
鈍くて感じちゃいない・・・が最強だなぁ・・・
周囲の人間がくたびれるばかりの状態がここ何年も続いているのだ。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1012712565
知らなかった・・・「鈍感力」ってほめ言葉なんだ・・・
いいのか世の中、これで。
鈍ったが勝ち、の構図で。







               
                         

2010年1月17日日曜日

普通に買えましたけれど・・・・

もう話題にも登らなくなった・・・と言うか無視された恰好のこの報道。
実際のところはどうなんでしょうかねえ・・・?
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20100110-OYT1T00704.htm

構造はなんとなく分かったような気がしたので
買うつもりはなかったのですが
ためしにネット販売を申し込んだら普通に買えました。
回収発表のあった3日後くらいに注文したのですがね・・・
さすがに今はどこもとりあつかっていないようですが。

官僚批判・告発ならばそれ相応の対策あっての刊行かと思いきや
出版社の自主回収という腰砕け結末。
講談社のリコール画面をアップしようとしたら何回もフリーズするし
某検索エンジンから削除されているっぽいし
気味が悪いモンです。

今回の新型インフルエンザ騒動で厚生労働省の対応のまずさ、
理念のなさにはうんざりしましたし
その辺のどたばたを時系列にまとめた辺りや
裏話はさもありなん、と思いましたね。
ただ、もう少しデータ重視、理詰めの内容を期待していたのですが。
ちょっとヒステリックに周囲をバンバン叩いている文体が目立ち
「筆者の意向とは異なってしまった」と言われればそんな気もしますが。
実際はどうなんでしょうかね。闇の中に消えていくのですかねえ・・・

官僚だけが一方的に悪い、と言うスタンスはちょっと?
「官僚主義」の弊害は言わずもがなですが
殊、このインフルエンザ騒動では
日本の官僚だけを批判すれば良いと言う問題ではないはず。
ワクチン、薬剤、検査薬などの流れを世界規模で考えると
誰が得して何が目的なのかなあ・・・って・・・。

患者というか国民の認識の問題も置き去りですね、この本では。
あ、官僚批判ありきのスタンスですからそこは触れないのか。
基本の基本、衛生・隔離・安静を守れば、
いや、まずそこを守らず
ワクチンの特効薬のと騒ぎ脅えてどうするのか。
よくぞ踊ったもんですねえ・・・今、踊りつかれてブームは去ったようですが。
国民の啓蒙も官僚の仕事、国策・・・本来そうなのでしょうが
それ一方に頼っているともっと大切な局面で簡単に操作されてしまいますよ・・・
各人が常識で普通に判断してもらいたいものです。

村重直子氏の個人歴、思想には感銘を受けるのですが
この本をとりまく構造はまさにアンタッチャブルですね。
コワイコワイ。

現場の医者が振り回され混乱・困惑して疲弊しているのは事実。
だけども、この騒動を好機とばかりに
儲け主義に徹っする処だってありますからねえ・・・
ワクチンを大量購入して
「接種を断る患者は今後、診ない」と圧力をかけて事実上、
強制接種させる処とか。
(65歳以上で高血圧くらいの病名がつけば接種対象になる。
厚生労働省が1回打ちの2回打ちので迷走した結果、
ワクチンはだぶついているところはだぶついているので
勧められれば断りにくい年寄りに強要する。すると結構な数がこなせる。
本人のアレルギー歴、免疫力等は一切無視。
打った次の日に死んだら「因果関係は明らかではない」と言って
蓋が出来るしくみになっているので問題なし。
逆に大した病気も無いのに外来に乗り込んできて
打て!と脅迫する患者?もいるのでどっちもどっちの感あり。)
10mlのバイアルは使用期限があるので人数分での使い切りが
難しいんですが、そこはまあ、期限切れていても黙って打つとか。
命令で患者に期限切れのワクチン打たされている現場は
結構あったりして。
現場は確かに泣いているんですよ。
命令拒否で解雇だ!とか言われたら泣きながら打つしかないでしょ。
医療従事者のモラルが何のと言われても
実際、圧力かけられたりいじめられたりしてはねえ・・・

まあ、内緒話ですが。

この辺の問題は官僚批判では解決できませんしねえ・・・
どうなるんでしょうか?

2010年1月13日水曜日

腑に落ちない話

ケアマネA氏B氏がさる家庭の問題について議論
・・というかこぼしているのを横で聞いている。
この「在宅支援」という仕事、どぶさらいみたいなもんで
さらってもさらってもどろどろしたものが溜まる。
最近は「こんな患者いらねーや。どーせ在宅だ」
と、わざわざどぶにゴミを投げ込んでくださる
親切な医者や医療関係者が増加傾向にある。
愚痴でもなんでも互いにこぼしながら進まないとやっていけない。

話にのぼっているのはK家。
起きている事は有りがちな(そう、ありふれています)介護放棄。
ネグレクト、と言うやつ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ネグレクト
幼児虐待の事件、報道が多いのですが
高齢者のネグレクトは表面化させにくく、また社会的に
無視、抹殺されている部分があるように思う。

息子夫婦が世話をしない。こちらから言ってもやっても知らん顔。
「あんまりひどかったら保護者責任遺棄で訴えられるくらいに
脅してやらんと・・・」
そう言いながら話に入っていったが、よく聞くと状況が違う。

数年前からK家のばあ様はいわゆる「認知症(この言葉、きらいだなあ・・
ごまかしだもん。薬は抗痴呆剤って呼ぶのにね)」で
近所の畑に入って勝手に野菜を取ってくるわ
嫁に物は投げつけるわで大変な状態だったそう。
「息子さんに何言ってもへらへら笑って聞いてくれない・・・」
とケアマネB氏。
そんな状態が続けば嫁に介護しろ、は無理だし
息子は嫁-姑問題に認知症が絡んでは逃げまくりだし。

じゃあ、完全に放置しているのか、と言うとこれが違う。
今の時代、介護保険制度と言う端から破綻している制度があり
通所(デイサービス)なんかを利用できる。
入浴、リハビリ、コミュニケーションの一環として
上手く、と言うか普通に利用してもらう分には結構なのだが
「姥捨て山」的利用になってしまうケースも仕方なしか。

K家担当のケアマネB氏がこぼす。
「デイサービスやショートステイに送り出した先で何かあっても
知らん顔!連絡は取れないしやるべき事は一切しない!」
施設で例えば体調が悪くなったとすれば
普通、そこでデイサービス、ショートステイ中止とし
家族に連絡、家人が迎えに来て医療機関に受診させる、
と言う流れになる。これもなんだかオカシナ話だが
「医療-介護」保険の並列、と言う立場をとるとそうせざるを得ない。
保険制度ではないが、保育園に預けた子供が急に熱波すると
親に連絡が入り迎えに行かねばならない流れと同じ。
そこの所を完全に無視、放棄しており
施設側も困り果てているとの事。

「家族も動いてくれないと、こっちも施設も馬鹿馬鹿しくなる・・・
家族の事情もあるだろうが、こうあからさまに
”知らん””預けたんだからそっちで全部やれ”では
こっちの気持ちも出しようが無い。
お互い連絡・連携をとりあってこそ
”お願いします””お世話させて頂きます”という関係になれるものなのに!」
B氏の怒りは治まらない。

「婆さんにかける手間はない、と言うならばいっそ何もしない方が
ましですよね・・・」とケアマネA氏。
「家の中に閉じ込めてね。(←座敷牢容認派)
それもその家の方針だから仕方ない。
中途半端に通所なんか利用されては保護者責任遺棄とも
言えないしなあ・・・・」と嘆息する私。
「それでね、腑に落ちない話が出てきたのよ!
”抜け道”があるって言うのよ!」B氏興奮。
A氏・私「”ぬけ道”・・・・?」

どうやらB氏、先立ってそのK家がよく利用する某施設を訪問した様子。
そこで管理職某氏がとんでもない提案を家族にしたと聞きつけてきたらしい。
自治体、施設にもよるが普通、施設入所となると
一人あたり月10-12・3万はかかるのが普通。
入所者本人の年金の持ち方にもよるが
決して格安とは言えない金額であろう。
「それをね、月3万くらいに抑える”抜け道”を教えるから
そして待機の順番も繰り上げてやるから(大規模施設だと
待機老人80-100名はざら。ただし、実数は不明。
施設の腹づもり一つで順番が逆転するケースも多い)
入所手続きをしろって管理職某氏が家族に言っちゃったのよ・・・」
「???月3万ってどう言うからくり?」
「若い世代と世帯を別にしたように見せかけると出来るらしいの」
「・・・見かけ離婚したようにして母子家庭手当て取るのと
同じ様な手段かなあ・・・」
「市役所がよく許すわね?」
「そこが蛇の道、抜け道らしいわよ」
「ちょっと待って」と思わず口を挟む私。
「K家はあれ、いわゆる”金を払わないモンスターファミリー”?」
「違います。金は払っている。クレーマーでもない」
「そうそう、徹底したネグレクト」
「じゃあ、なんで安くする手段なんて教えるのよ?」
「ですからね」B氏がじれて早口で説明し出す。
「通所だと中途半端に家族と関わらなきゃいけないじゃないですか。
K家では入所させるとお金がかかるから家でも介護して
通所で続ける、と言っているんです。
でも、家で見るとは言うだけでなにもしちゃいないし
通所で施設に預けたら知らぬ存ぜず。
施設側としてはこれ以上、家族に振り回されたくないから
いっそ、入所させてしまおう、と考えているんですよ。
そっちに誘導しようとしているから”安く早くしてやる”なんて
提案を持ちかけているんです。」
隣でA氏がうんうんと肯く。
「本入所でももちろん家族とのかかわりは皆無ではないけれど
実際、預けっぱなしの家族も多いですしね。
その方が施設としてはラクだしやりやすい」
「入所して何か問題が起これば家族に一々連絡とらずに
こっち(病院)にどうにかしろ、どうするんだ、と
わあわあ言って押し付けられるじゃないですか。
そっちの方がラクなんですよ」
・・・・ぎゃっ!!と胸の内で叫ぶ私。
その「わあわあ言って押し付ける」受け皿って私じゃないの!

施設の方針や家族との関係は各々だから一概には言えないが
そこの某施設は多岐に渡りどうも理不尽な事で
しょっちゅう「わあわあ」騒いでは必ず入院させろとごり押ししてくる。
・・・・ドブさらいの仕事+ババ抜きゲームか・・・
どうもそうだとは思っていたが、本当の「ババ抜き」ゲームとは・・・

B氏の義憤はまだ尽きない。
「他の家ではね、ちゃんとお金を払っているものよ。
貯金を取り崩したり、年金をかき集めたりしてやりくりしているもの。
それをなんでK家にはおかしなからくりを教えて誘導するのかしら!?
待機の順番だって一気に飛び越させるつもりなのよ。
自分たちでお世話して頑張りながら待っているのよ、よその家では!
自分たち(施設管理者)にとってうざいからって
そんな仕組みをこしらえられては腑に落ちない!」

そりゃ腑に落ちませんとも・・・

始めは単にネグレクトの問題かと思ったが
(単にネグレクト、ではないのだが・・・・)
それどころではない社会構造、人間の保身みたいな
不愉快きわまる問題がからみ二重・三重に複雑化している。
真面目に介護、真面目に看護、真面目に医療を行おうとしても
こんな話にぶち当たると・・・

「結局、大きな声で言ったモン勝ち、クレームつけたモン勝ち、
放棄したモン勝ちってことで・・・」
「あほくさくなってきましたなあ・・・」
「・・・やっぱ、やめますか、この仕事・・・」
とA氏と私はそんな風に言うしかない。

「腑に落ちないのよ・・・!」
B氏はまだひとりでつぶやいている・・・



(この内容は脚色してありますが実際の話に基づいて作成したものです)

2010年1月12日火曜日

背中を押してよ

「田舎の往診」とは誠に田園的な響きだが
最近は寄せる時代の波で都市部も地方も抱える問題は同じ。
ほのぼのとした「爺さま婆さまの見回りパトロール」的な
要素が減ってきてハプニングの連続技である。

本日は朝から一軒、飛び入りあり。
数日前に受診した爺さまが昨日から自宅で動けなくなっていると。
「家に行っても何も出来んのだから救急車を呼べ!」
と言うが「とにかくいっぺん来てくれ」の一点張り。
定期往診メンバーの合間を縫ってようやくその家を探し当てて入ってみる。
大きな体の爺さまがなんだか中途半端なベッドに半分落ちかけで寝かされている。
後で聞くと、ベッドが無いので応接間のテーブルに布団とクッションを敷き詰めて
簡易ベッドにしたとの事。婆さまのアイデアである。
婆さまがあれこれ説明してくれるがどうも要領を得ない。
数日前は頭を打って受診したのだが、それとは関係がなさそうだ。
「昨晩から急に歩けなくなった」との事だが
はっきりとした麻痺が来ているようでもなし。
「"中風"のはしりかもしれんから、やっぱり病院に来てもらわんと!」
と私は婆さまに言う。「救急車呼ぶのはかなわんのか!?」
「そんな事はない。このまま家では看られないし
病院で調べてもらって入院させてもらえたらありがたい・・・・」
あれっ??
近所の目を気にして救急車を呼びたがらない家も多いので
それで「往診に来てくれ」だと思ったのだがいやにすんなりと受諾する。
とにかく病院に電話をして病棟の受け入れ確認などを指示。
家人の考え方にもよるが、こういう場合、家で看れない事も無い。
しかしそれには医療とともに介護も足並み揃えての介入が必要で
今はとてもそんな処へ誘導出来ず。婆さまに待機するように言って
私は次の往診先に駆けつける・・・・

私が移動している間に病院と婆さまの連絡がうまく進んで
爺さまは無事、救急車で来院、そのまま入院。
血液データなどから見ると中枢神経の問題ではなく
どうやら肺炎を起こしているようだ・・・
呼吸器の症状でないんだよね・・・・高齢者の肺炎って・・・難しい。
ふーん・・・と思いつつも、始めっから救急車呼んでくれりゃあ、とも思いつつ。
婆さま、「家では無理。入院させて欲しい」と端から言ったんだけどなぁ・・・・
・・・・・
30分くらい考えてはた、と思い当たった。
この家は見るところ、少なくとも3世代同居家庭。
若い世代は昼、仕事に学校に行っている。
実際、爺さまの世話をするのは婆さま一人。
婆さま、簡易ベッドを作るなど機転は効くが
歩けない、動けない、食事取れないの爺さまのお世話は無理。
病院に連れて行って欲しいが、多分、若い世代は「忙しくて」関与しない。
ないしは婆さまが若い世代に遠慮して「連れて行って」と言えない。
かと言って独断で救急車を呼んでは
「婆さん、勝手なマネをするな!」と怒られるかもしれない。
・・・・とにかくお医者さんに往診に来てもらおう!
・・・・そして先生が「入院!救急車呼んで!」と言ってくれたら
堂々と救急車を呼べる!!
・・・・その理由付け、背中押しが欲しかったのかぁ・・・・
分かりやすい構造だよなぁ・・・思いついてしまえば・・・・
まぁ、こういう形の背中押しも私の役割のひとつなのかなぁ・・・・

その爺さま、たまたま、ケアマネ氏がうちのA氏で
後からA氏にいろいろ尋ねて、まあ、この流れで間違いはなかったようだ。
爺さま、いわゆる認知症は重度で
徘徊、介護への抵抗、不潔行為何でもござれの状態だったようだ。
「今までよく家で婆さま一人で世話してきましたよ。
そろそろ限界だと思っていたので介入するいい機会になりました」とA氏。
「それで・・・・退院したら先生に往診に来て欲しいと婆さまが・・・」
さっき入院したばっかだろうが!気が早すぎるよっ!
それにこの爺さま、別のかかりつけ医が居ると聞いたんですが・・・
「"家に来てもらって大層、助かりました。今後もぜひお願いしたい"との事で」
A氏、またまたお客さんが増えましたね・・・とにこにこしている。
おーい・・・段取りがよすぎますよ・・・・
「入院したばかりだから退院のメドが立ってから・・・」
「もちろんですとも」
「家人が病院を変えると言うのならばやむをえないけれど
かかりつけ医さんにも連絡して・・・患者を取ったと思われても後々困るし・・・」
「婆さまにかかりつけ医さんの処に行かせて診療情報提供書もらってきてもらいますよ」
良いように捉えれば頼りにされている
・・・と言うか、利用されている気も・・・するのですが・・・・